憧れの海外生活。
海外で生活するには、ホームステイにルームシェア、1人暮らし、主に3つの居住形態があります。
自分に合った生活環境が整えば、海外生活の土台になります。
複数の国に滞在、3つの形態を体験した経験から、それぞれの居住形態について特徴をまとめ、どんな人が向いているのかを考えてみました。
海外生活を計画している、これから海外生活をスタートする、今と違う暮らし方に関心がある、そんな方が居住形態を選ぶ時の参考になれば嬉しいです。
ホームステイ|ホストファミリー宅に滞在
学生時代、春休みにイギリスに語学留学した際、語学学校の申込時にホームステイを希望して、手配してもらいました。
初めてのホームステイでドキドキしながら、空港からバスに揺られ、バスを降りるとにっこり笑顔のファミリーに迎えてもらってホッとしたことが懐かしく思い出されます。
ホームステイの特徴
ホームステイは現地に住む人の家に宿泊する滞在スタイルです。
受け入れてくれる家族のことをホストファミリーと呼び、単身世帯から子供のいる家庭までさまざまです。
ホストファミリーが生活をサポートしてくれるホームステイの特徴:
- 安心して滞在できる
- 語学力の向上に繋がる
- ホストファミリーとの相性や当たりハズレがある
- コストが高い
安心して滞在できる
ホームステイの魅力はなんといっても安心して滞在できること。
現地に暮らす家庭にお世話になるため、生活基盤が整った環境で生活できる上に、不安なことやわからないことが聞けるので心強いです。
一般的に食事を提供してもらえるので、ホストファミリーと団らんしながら家庭料理を味わえるのはホームステイならでは楽しみです。
語学力の向上に繋がる
ホストファミリーと積極的にコミュニケーションをとれば、生きた言葉に触れ、生活に密着した会話が学べます。
学校の授業に加えて、滞在先でも現地の言葉にどっぷり浸かる環境で、毎日が新しい発見の連続!
はじめはうまく会話できなくても、少しずつ聞き取れるようになったり、話せるようになったり、会話が上達していることを実感できます。
ホストファミリーとの相性や当たり外れがある
ホストファミリーはボランティア精神が強い家族からあくまでビジネスとして受け入れる家族まで温度差があるのが実情です。
人と人である以上、相性の良し悪しもあります。
よほどの場合は紹介先に相談しても良いかもしれませんが、当たり外れがあることを受け入れる心構えが必要です。
私のホストファミリーはイタリア系、小さな女の子がいる3人家族で、既にスイスからの留学生が1人滞在していました。
その留学生とも仲良くなり、その一年後彼女の家にも遊びに行きました!
学校でイギリス式の食事が合わないと愚痴をこぼしている人もいましたが、毎日おいしいイタリア料理をふるまってもらい、スイス人留学生と一緒にいつもお腹いっぱい大満足。
私がイタリアに興味を持ったのも、このご家族との出会いがあったからかもしれません!
コストが高い
ホームステイは通常部屋と食事が提供され、自炊するよりも費用は高くなります。
ただ、衣類や洗面用具など生活必需品を持参すれば、現地で生活用品の出費はほぼありません。
ホームステイに向いている人
ホームステイをおすすめできるのは、
- 初めて海外生活する人
- 1人暮らしの経験がない人
- 現地の家族と交流したい人
ルームシェア|ルームメイトと共同生活
ルームシェアは正確にはひとつの部屋を複数人でシェアすることですが、海外ではひとつのアパート(フラット)を複数人でシェアする場合も指し、このブログでは海外と同じ広義に解釈します。
私が初めて海外に行ったのは、学生時代のカナダ留学。
中学からの夢だった留学が実現して、胸をときめかせながら飛び立ち、大学構内の寮でカナダ人学生と日本人学生と4人でルームシェアしました。
イタリアでは、当初は語学学校に手配してもらったアパートの個室でイタリア人学生や複数の留学生との共同生活をスタート。
一人暮らしを経て、再びイタリア人と2人でルームシェアしました。
ルームシェアの特徴
複数人とアパートをシェアするルームシェアの特徴:
- 自由度が高い
- 共有スペースがある
- ルームメイト(同居人)の影響を受ける
- 突然の退去のリスク
- コストが安い
自由度が高い
ルームメイトとの共同生活とはいえ、基本的に自由に生活できます。
友達を招いたり、門限もないためナイトライフも楽しめます。
共有スペースがある
アパートの間取りによりますが、一般的にキッチンやダイニング、バスルームを共有し、この共有スペースをうまく使えるかどうかが快適なルームシェア生活の鍵になります。
欧米では、バスルームに洗面台、トイレ、シャワー(まれにバスタブ)があり、朝にシャワーを浴びる習慣があるので、朝のバスルームの混雑は熾烈です!
食事の時間にはキッチンやダイニングでルームメイトと重なることもあります。
冷蔵庫に入れておいた食材がなくなっていたりすることも。
イタリアでは一般的にキッチンにドラム式洗濯機が設置されていて、出かける前に洗濯物を干そうと洗濯機を回していても、ルームメイトが食事の時間に一時停止してそのまま放っておかれることがよくありました。
洗濯したいときに洗濯機が空いているとは限らず、洗濯物を入れたまま一日外出する人や他人の洗濯物を勝手に取り出して放っておく人もいます。
ルームメイトの影響を受ける
国籍、年齢、性別の異なる人々と同居して、比較的入れ替わりが多いです。
多様なルームメイトと暮らす中で、コミュニケーション力を磨けたり、異文化に触れたり、さまざまな価値観を体験できることや、適応力が養われるのが魅力です。
一緒に生活していると、お互いに良いところも悪いところも見えるので、長く付き合える友達になれることもあります!
体調が悪い時や気持ちが落ち込んでいる時にルームメイトに助けてもらったり、仲良くなって楽しい時間を共有したりすることもあれば、ルームメイトとのトラブルがストレスの原因となることも。
相手を尊重して歩み寄ることは大切ですが、日常生活に支障が出るほどの苦痛が伴う場合は、思い切って環境を変えることが解決策のひとつになるかもしれません。
突然の退去のリスク
アパートの大家さんと直接契約するケースはありますが、海外のルームシェアの多くはアパート全体を借りた人が空いている部屋を又貸ししています。
そのため、アパートの借主の都合で急な退去を求められることもあります。
コストが低い
ルームシェアのメリットのひとつはコストを安く押さえられることです。
家賃が比較的安く、共益費や光熱費(家賃に含まれるケースもある)なども分担できるので、1人で暮らすよりも経済的な負担が軽くなります。
ひとつの部屋をシェアするルームシェア
海外ではひとつの部屋を複数でシェアする本来のルームシェアは少なくなく、2人なら「ダブルルーム」、3人なら「トリプルルーム」と呼ばれます。
コストがさらに安くなるのがメリットとはいえ、友達や恋人ならともかく、面識のない人と寝室を共有するのはハードルが高くなります。
実際、私が海外で知り合った日本人で部屋をシェアしていた人は思い当たりません。
ルームシェアに向いている人
ルームシェアをおすすめできるのは、
- ある程度自由に暮らしたい人
- 自炊したい人
- 人と交流するのが好きな人
- 適応力がある人や育てたい人
- 滞在費を安く抑えたい人
1人暮らし|自由を得て、責任を伴う生活
イタリアでは長く1人暮らしをしました。
1人暮らしは自由を得られる反面、責任を伴います。
そこは日本での一人暮らしと同じですが、海外での1人暮らしは習慣の違いや言葉の壁がある分、ハードルが高くなります。
アパート探しには時間と労力、そして運が必要ですが、良い物件に出会えると、気に入った空間で心地良く暮らせて満足度はより高くなります。
1人暮らしの特徴
海外での1人暮らしの特徴:
- 自分のペースで自由に生活できる
- 自分で契約する
- コストが高い
自分のペースで自由に生活できる
1人暮らしのメリットはなんといっても自由に生活できること。
自分のペースで生活できるのは何にも代えがたい魅力です。
その反面、体調を崩したり、トラブルが発生したりすると自分で対応、解決しなければならないことも知っておくべきでしょう。
自分で契約する
大家さんと賃貸契約を結ぶので、ある程度現地の言葉や慣習を知っておく必要があります。
交渉力も必要です。
そして、入居後のトラブル(水漏れや大家さん所有の電化製品の故障等)発生時は自分で大家さんに連絡するなど対応しなければなりません。
コストが高い
1人暮らし用のアパートの賃貸料は割高な上に共益費や光熱費等全て一人で負担するので、コストが高くなります。
海外のアパートには家具や冷蔵庫や洗濯機など最低限必要な家電が備わっているケースが多いとはいえ、足りないモノは自分で購入する必要があるので、初期費用がかかります。
さらに細々とした生活用品を揃えるのに出費がかさみます。
私がイタリアで1人暮らしを始めたのは現地で就職してからですが、収入があっても、常に家賃の負担が重いと感じました。
1人暮らしに向いている人
1人暮らしをおすすめできるのは、
- 自由に暮らしたい人
- 現地の言葉や慣習がわかる人
- 経済力のある人
今の自分に合った居住形態を選ぼう!
初めての海外生活ならホームステイかルームシェアから
ホームステイ、ルームシェア、1人暮らしには、それぞれメリットとデメリットがあります。
実りある海外生活を送るために、どの居住形態を選ぶかはとても大切です。
滞在目的や経済状況、性格などさまざまな点から考慮して、一番自分に合ったスタイルを選びましょう。
私自身の体験からは、最初はホームステイやルームシェアがおすすめです。
不慣れな海外生活では、家に帰ると誰かがいてくれるだけで心強いし、ホストファミリーやルームメイトから現地生活の情報をもらったり、教えてもらえることも共同生活ならではのメリットです。
共同生活を送りながら、現地の生活に馴染んだり、自分の状況や環境が変わったりして、1人で暮らしたい!と感じてから、1人暮らしを始めても遅くないと思います。
私のイタリア生活の場合、最初は語学学校で紹介してもらったアパート(ルームシェア)に住み、語学学校に通う間に現地で部屋を探す予定でしたが、このアパートの住み心地が良かったので、ダメ元で借主と学校と交渉、運良く学校を終業した後も住むことができました。
その後就職して、朝通勤前のバスルームの混雑にストレスを感じていた頃、借主の事情でアパートの契約を終了することになり、退去しなければならなくなったタイミングで、1人暮らしを始めました。
1人暮らしからルームシェアもアリ、柔軟に選択を!
家探しや引っ越しは時間もお金もかかるので、長く住めるに越したことはありませんが、たとえ最初に選んだ形態が合わなくても、転居したり、他の形態を試したり、臨機応変に対応すれば解決策は見い出せます。
たとえば、一度1人暮らしをすると共同生活に戻れないと思いがちですが、実際、状況に合わせて流動的にルームシェア、1人暮らしをする人も少なくありません。
私もイタリアでは、長く1人暮らしをした後、再びルームシェアして、共同生活の良さを改めて実感しながら快適に暮らしました。
今の自分にとって何が大切か、柔軟に考えましょう。
憧れの海外生活を充実させるために、状況に応じて自分に合ったスタイルを見つけてください!